Contents

  1. PAD元年、謹賀新年
  2. シアトル
  3. 早期除細動が救命の「鍵」
  4. “ケータイ”よりチョー簡単!
  5. たった一つだけ注意が必要ですから
  6. AEDもいろいろ、波形やエネルギーもいろいろ
  7.  一般市民もすなる除細動
  8. サンタクロースもAED
  9. 携帶電話みたいに
  10. 自己責任!?
  11. “I have a dream that one day ・・・”
  12. ♪ミミファソソファミレ…
  13. (出典、参考文献)

PAD元年、謹賀新年

7 一般市民もすなる除細動

アメリカでは、警察官、消防士、警備員、航空機客室乗務員などの医療従事者でない職業人が、数時間の講習を受けてAEDで5分以内に除細動できることで救命率が劇的に改善しています。

警察官がAEDを用いて除細動を行うことで、ペンシルベニア州郊外で突然心停止例の救命率は3%から26%へ上昇しました6)

ミネソタ州ロチェスター市では7)、通報から除細動まで要する時間は警察官で5.6分、救急隊で6.3分であり、救命率は警察官が58%、救急隊が43%でした。
除細動までの時間だけが救命率の独立した予測因子だったのです。

ラスベガスのカジノ警備員によるPADの報告では8)、突然心停止148例のうち心室細動は105例(70%)で、そのうち目撃者のあった心室細動90例は、循環虚脱から4.4±2.9分で除細動を受けた結果、救命率は59%でした。
3分以内に除細動を受けた人の救命率は74%にも達しました。

アメリカン航空航空機客室乗務員によるPADの報告では、飛行機内乗客で心室細動11例のうち6例(55%)が救命されました。9)

さらに、その場に居合わせた人がAEDの講習を受けていなくとも、消火器のように設置してあるAEDを用いて除細動することで救命率が向上しています。

世界最大の広さを有するオヘア国際空港を含むシカゴの3空港では、AEDを設置した2年間で心室細動18例のうち11例がAEDにより救命されました(61%)10)
この11人のうち6人は、AEDの講習を受けていない、偶然その場に居合わせた人が除細動することで救命されたのです。

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