7 一般市民もすなる除細動アメリカでは、警察官、消防士、警備員、航空機客室乗務員などの医療従事者でない職業人が、数時間の講習を受けてAEDで5分以内に除細動できることで救命率が劇的に改善しています。 警察官がAEDを用いて除細動を行うことで、ペンシルベニア州郊外で突然心停止例の救命率は3%から26%へ上昇しました6)。 ミネソタ州ロチェスター市では7)、通報から除細動まで要する時間は警察官で5.6分、救急隊で6.3分であり、救命率は警察官が58%、救急隊が43%でした。 ラスベガスのカジノ警備員によるPADの報告では8)、突然心停止148例のうち心室細動は105例(70%)で、そのうち目撃者のあった心室細動90例は、循環虚脱から4.4±2.9分で除細動を受けた結果、救命率は59%でした。 アメリカン航空航空機客室乗務員によるPADの報告では、飛行機内乗客で心室細動11例のうち6例(55%)が救命されました。9) さらに、その場に居合わせた人がAEDの講習を受けていなくとも、消火器のように設置してあるAEDを用いて除細動することで救命率が向上しています。 世界最大の広さを有するオヘア国際空港を含むシカゴの3空港では、AEDを設置した2年間で心室細動18例のうち11例がAEDにより救命されました(61%)10)。 |