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『ReSS Report 2010』番外編

Session 12 Dr Kikuchi, Migaku


Kikuchi M et al: Schoolteachers Can Effectively Instruct Children in Cardiopulmonary Resuscitation Using Personal Manikin and Instructional Video: Randomized Trial.


―― 小学5年生を対象にその担任の教師がCPRを教えたときに、AHAのBLSインストラクターと比べて差があるのかどうかを調べました。この調査は、教師だけでCPRを教えることができれば通常の授業に取り入れることができるのではないか、と考えたことから行ったものでした。164名の小学5年生を教師による講習を受ける群とAHA-BLSインストラクターによる講習を受ける群に割りつけ、教材としてDVDによる自己学習式プログラムCPR Anytime(ミニアン)を用いて、それぞれの講習を受けた成果を比較しました。教師には予めミニアンでCPRのスキルを習得してもらってから講習を行ってもらいました。その結果、両群の成果に有意差はみられず、CPR講習の成果は教師でも専門家でも変わらないことが明らかになりました。これまではCPRを教えるとなると、消防署などの協力を得て指導してもらっていたわけですが、ミニアンのようなプログラムを使えば必ずしもその必要がないことになります。持ち帰ることもできるため、自宅で自分だけで復習することもできますし、家族と一緒に学べたり教えたりすることもできます。専門家に頼った指導に比べてはるかに普及しやすいと思っています。

Yonemoto マネキンを使った訓練では、1回30分程度の講習を受けても半年くらいで忘れてしまうと言われますから、誰かに教えるということは自分自身の復習にもなりますので、より身につきやすい方法であるかもしれませんね。

―― はい。最後は、逆にインタビューを受けてしまいましたが、どうもありがとうございました。


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