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メディカルレビュー社
わが国の循環器救急医療の現状と2010年蘇生に関する国際ガイドラインの展望 番外編


CPR+AEDの実技講習を短時間に


菊地

今、自分が振り返ってみて思うのは、AED を日本で解禁するという時に、少数ながら 「AEDは簡単だから、講習会も要らない」 「せいぜいAEDの使い方のみの講習だけでいい」 という意見があったのですが、「心肺蘇生法とAEDは一連のものだ」 とずっと言い続けてきてよかったなと、改めて思っています。

野々木

うん、そうですね。ただ、あの時を振り返ってみてちょっと失敗したなと思っているのは、講習時間を3時間コースにしてしまったのだけれど、もうちょっと短くしてやればよかったということですね。あの頃、市民に AED を使ってもらうためには講習が必須だろうという意見が多くて、マウス・トゥ・マウス人工呼吸も必修化して3時間のコースにしましたけれども、もう少し短い時間で行えれば・・・今なら、マウス・トゥ・マウスをなしにして1時間かからないぐらいのコースでいけますよね。そうすると、もう少し市民に普及できていただろうと思うのです。

菊地

そうですね。確かあの時、岩手県で行っていた CPR+AED の実技講習会をもとに、「マウス・トゥ・マウス人工呼吸を含めても90分で可能だと思う」 と意見を述べさせていただいた気もしますけれども、やはり色々と・・・諸事情に押されて、駄目だったのですね・・・。

野々木

だから、今回のガイドライン2010を機に、講習時間が短くできるようになったらいいですね。市民への普及効果ということでは、胸骨圧迫だけの CPR+AED トレーニングでもいいですよね。

菊地

すごくいいと思います。今なら、ミニアンを使用して行えば、30分でできますね。人工呼吸を含めても45分ですよ。

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  1. はじめに
  2. 残念なことに、20世紀の10大業績にCPRもAEDも挙げられていない
  3. 退院前の心肺蘇生法の講習指導に保険診療点数を
  4. 患者さんの早期受診を促すのに、キャンペーンだけでは駄目
  5. 海外の人とのコラボは非常に大事
  6. JRC(日本版)ガイドライン2010はCoSTR 2010と同時に発表へ
  7. CPR+AEDの実技講習を短時間に
  8. 日本の院外心停止のウツタイン登録は、世界に類を見ない規模でスゴイ
  9. CoSTR 2010で胸骨圧迫だけのCPRは・・・
  10. 心停止後症候群(PCAS)の治療には、循環器医と救急医が一緒になって行うことが必要
  11. 循環器救急医療委員会の活動はこれから非常に大事
  12. 行政への働きかけは重要・・・でも、今後の課題ですね