菊地 |
これまでの日本の各種学会で作成されたガイドラインは、エビデンスに基づいているかと言われると、恣意的なところがやや見受けられていたので、そういうところが受け入れがたいと感じていた人もいたと思います。日本のガイドラインと世界のガイドラインを比べた時に、そういうところが齟齬を生じる部分になりかねないので、今後、日本のガイドラインを作る上でその点が重要になるのではないかと思います。 |
野々木 |
今回の日本のガイドライン2010は、国際コンセンサス (CoSTR) に基づいてガイドラインを作成しますので、作成するうえでその点は容易になりますね。 |
長尾 |
ILCOR から CoSTR の情報はすでに入ってきているのですか。 |
野々木 |
今は守秘義務期間なのです。10月に CoSTRが 発表されますけれども、加盟国の責任者に対しては5月ぐらいに開示されるのです。 |
長尾 |
この5月。もうすぐですね。 |
野々木 |
だから、守秘義務のもとに、各国のガイドライン作成担当者に開示されて、それを参考にしてガイドラインを作成して、同時発表できるようになるわけです。2005年に AHA と ERC が同時発表できたのは、そのからくりがあったのです。事前に CoSTR を入手できて、準備ができて、そして発表できたということです。 |
長尾 |
それが今、2010年から日本で JRC が主導でできるということですね。 CoSTRと同時発表ですね。同時発表しないといけないですね。 |
菊地 |
ええ、そうですね。10月18日ですね。きついですけど、しないといけないと思います。 |
野々木 |
そういうことですね。AHA は今回、なんらかの理由でガイドラインの発表は CoSTR 発表より遅らせるみたいですが、ERC は同時に発表する予定になっています。 是非、日本のガイドライン作成には、皆さん方にまたご協力をいただかないといけないので、5月から忙しいですよ。 |