野々木 |
2010年は、「現代の心肺蘇生法(CPR)」 が確立されて50年の記念すべき年ですね。この50年での心肺蘇生の歴史を振り返って考えてみますと、私たち循環器医が一番尊敬しているBraunwald先生が20世紀の10大業績というものを挙げていますが、実は心肺蘇生法を挙げていないのですね。循環器医にとって、院外で急死しようという人たちを助けるという意味合いでは、この心肺蘇生法が50年前に確立されたというのはすごいことだと思っているのですが、それが挙がっていないのです。 何が挙がっているかと言ったら、心電図検査、心臓カテーテル検査、冠動脈造影、心臓血管外科手術、侵襲的カテーテル治療、冠動脈集中治療室(CCU)、心臓血管治療薬、予防心臓学、心エコー図、ペースメーカーと植え込み型除細動器 というのが10個挙がっているのですね。 |
長尾 |
この50年で一番進歩してきたのは、一般市民がAEDを使えるようになったことが一番の大きな進歩ではないかと思いますが、AEDはないのですね。 |
野々木 |
ええ。残念ながら、AEDも入ってないです。 |