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メディカルレビュー社
わが国の循環器救急医療の現状と2010年蘇生に関する国際ガイドラインの展望 番外編


第2回 残念なことに、20世紀の10大業績にCPRもAEDも挙げられていない


野々木

2010年は、「現代の心肺蘇生法(CPR)」 が確立されて50年の記念すべき年ですね。この50年での心肺蘇生の歴史を振り返って考えてみますと、私たち循環器医が一番尊敬しているBraunwald先生が20世紀の10大業績というものを挙げていますが、実は心肺蘇生法を挙げていないのですね。循環器医にとって、院外で急死しようという人たちを助けるという意味合いでは、この心肺蘇生法が50年前に確立されたというのはすごいことだと思っているのですが、それが挙がっていないのです。

何が挙がっているかと言ったら、心電図検査、心臓カテーテル検査、冠動脈造影、心臓血管外科手術、侵襲的カテーテル治療、冠動脈集中治療室(CCU)、心臓血管治療薬、予防心臓学、心エコー図、ペースメーカーと植え込み型除細動器 というのが10個挙がっているのですね。

長尾

この50年で一番進歩してきたのは、一般市民がAEDを使えるようになったことが一番の大きな進歩ではないかと思いますが、AEDはないのですね。

野々木

ええ。残念ながら、AEDも入ってないです。

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  1. はじめに
  2. 残念なことに、20世紀の10大業績にCPRもAEDも挙げられていない
  3. 退院前の心肺蘇生法の講習指導に保険診療点数を
  4. 患者さんの早期受診を促すのに、キャンペーンだけでは駄目
  5. 海外の人とのコラボは非常に大事
  6. JRC(日本版)ガイドライン2010はCoSTR 2010と同時に発表へ
  7. CPR+AEDの実技講習を短時間に
  8. 日本の院外心停止のウツタイン登録は、世界に類を見ない規模でスゴイ
  9. CoSTR 2010で胸骨圧迫だけのCPRは・・・
  10. 心停止後症候群(PCAS)の治療には、循環器医と救急医が一緒になって行うことが必要
  11. 循環器救急医療委員会の活動はこれから非常に大事
  12. 行政への働きかけは重要・・・でも、今後の課題ですね