AEDを使う心肺蘇生法 トップ > いのちをつなぐ 目次 > 第八回 坂本哲也先生 > その1:うちの学生が心停止を助けてくれると、少しは教えた甲斐があったかなって思っている(照)。
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菊地 |
本日は時間を作っていただき本当にありがとうございます。
そして、先日は「ミニアンを用いた小学生へのCPR」研究の打合せでお疲れ様でした。これからまた瀬尾先生と真岡市の教育委員会の先生方と連絡を取り合って話を進めて行きたいと思っています。
バイスタンダーCPR率を上げる一つの方法として、小さいころからの教育が重要だということで始めましたが、それにも関係しているのですが、これまで心肺蘇生法の講習会を行ってきていますが、先生の身近にはバイスタンダーになっている人はいらっしゃいますか? |
坂本 |
うん、いるよ。先週も、うちの帝京の看護学部の男子学生が、新宿の駅前の歌舞伎町の入り口付近で心停止見つけて・・・。 |
菊地 |
えっ? |
坂本 |
ガードマンにAED持って来させて、それを使って。東京医大へ搬送された後に意識が回復したって。 |
菊地 |
すごいですね。 |
坂本 |
結構、うちの学生よくやってくれるんですよね。その学生は、帝京大学の医学部じゃなくて看護学部。ACLS研究会に入っていて、普段からしょっちゅうやってたんで・・・。 |
菊地 |
学生が作った勉強会のグループですよね? |
坂本 |
そうそう。 |
菊地 |
そういえば、その学生たちと先生は、毎年富士山の麓で合宿しているって・・・。 |
坂本 |
そうそう、今でも行ってるよ。年に1回ね。最近は医学部だけじゃなくて、救急救命士コースとか看護学科とか看護学部の4年生でまで全部あるから、それらみんなが一緒に入ってきているから、多職種になってんの。 |
菊地 |
全員がその合宿に参加しているんですか? 夜は飲み会ですよね? |
坂本 |
1泊するから、飲んだりもするけど、「未成年はダメ」って。まだまだ18、19歳も混じってるけど、それよりよりも医学部っていうと、もうすでに26、27歳とか結構な大人が多い。すでに大学卒業してから再入学してくるのが多い。
でも、合宿は年に1回だから、全員一緒には無理なんだけどね。最高で30何人かな。大学のセミナーハウスだから、それくらいしか入らない。で、それらの一部は合宿にも参加して、それ以外は地域で色々活動したりしてるんだけどね。 |
菊地 |
年齢重ねてる人が多いみたいですね。でも、参加してくるのはすごいですね。 |
坂本 |
うんまあ、みんな、好きなのかな。 |
菊地 |
いやいや、教えている先生もすごいですし、その後、実際にその現場に遭遇して助けるのもすごいです。 |
坂本 |
だから、ここ2年で2例、医学部の学生が1人と看護学科の学生が1人。実際に現場に遭遇してAED使って救命しているから・・・。両方とも新宿で。 |
菊地 |
それはどうして新宿なんですか? |
坂本 |
通学とか、やっぱ、学生は遊びに行くのが、池袋とか新宿が一番多いんじゃない? |
菊地 |
まあ近いですもんね。JRですぐですものね。 |
坂本 |
最初の医学部の学生は朝の通学途中だし、先週の看護学科の学生は新宿に遊びに行っているときじゃなかったかな、確か・・・。表彰されてたよ、消防署で。 |
菊地 |
へ〜すごいですね。 |
坂本 |
すごいって程じゃないけど・・・。 |
菊地 |
いや、すごいですよ。CPAなんてめったに当たんないですよ。しかも、それを助けたんですよ。すごいですよ。 |
坂本 |
うん、そうね。少しはね、教えた甲斐があったかなと思っている(照)。 |
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シリーズ 「いのちをつなぐ ひとをつなぐ こころをつなぐ」 の第八回目は、帝京大学の坂本哲也先生にご登場いただきました。
坂本哲也先生の略歴