AEDを使う心肺蘇生法(CPR)ホームページ
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いのちをつなぐ ひとをつなぐ こころをつなぐ

(最終回)東京都内の一般市民によるAED使用のデータを世界が注目している。
菊地 ・・・・色々やってますね、先生。あとはどんなことやっているんですか?
坂本 あとはご存知のように、一般市民から医療従事者までBLS/ACLS、JPTEC、JATECなど教育は一生懸命やってますけど。

他にはあれだね、東京消防庁のメディカルコントロール協議会で都内の一般市民によるAED使用のデータを集めて解析をして、この間ラスベガスであったECCアップデートで1年半分のデータ発表してきたんだ。
菊地 え? そうなんですか・・・。知りませんでした・・・。
坂本 まあまあ皆さん喜んでくれて、それはすごい注目と言うか、興味を持ってくれたというか、やっぱり一つの都市で1年半の期間に150例くらいあるんだけど。
菊地 それ、誰が集めたんですか?
坂本 東京消防庁。
菊地 え? それじゃあ、その場で使ったAEDを持って行ってデータを集めたんですか?
坂本 いや、違う違う。AEDに保存された心電図波形を解析したわけではなくて、それはわからないけど、ショックをかけたという事実ははっきりわかってる。

わかってるのは、場所とショックをかけた事実と、それからもちろんその後の経過。その後の経過もまだ残念ながら長期予後はわかってないんだけど、ROSCの有無は全部わかっている。それがさ、AEDが使われている場所の分布がさ、今までに欧米から報告されているものと全然違うのさ。
菊地 そうなんですか・・・。
坂本 うん。だから空港なんてほとんどなくてほとんどが駅。それから、老人ホーム、スポーツクラブ、あとはオフィスだとか・・・。

そういうところに今何台あるかってのが大体推計ができてるから、そうすると駅にあるAEDは今一台あたり何年に一回一般市民によって使われているかとかそういう数値が出るんで、結構それが注目されているんだ。
菊地 へー。そうなんですか。例えば駅では1台あたり、何年に1回使われるんですか?
坂本 1台あたり5年で0.3回かな。0.3回だからまあ3台のうち1台が5年間で1回使用されるってこと。
菊地 えっ、そんなに使われるんですか。じゃあ駅構内に3台あれば5年のうちに1回は誰かが使っているっていうことですね、基本的には。
坂本 うん、まあ、それもおそらくほら新宿とかやっぱり大きな駅にある程度固まるから。何しろ日本のそういうマンモス駅だから・・・。でも、考えてみたら、客のべらぼうに多いあんな駅みたいなのは、欧米にはそんなにないよね。ニューヨークのセントラルステーションだってその地域に1ヶ所あるかどうかぐらいでさ。
菊地 確かに。
坂本 こんな地域ないよ。

東京みたいに、新宿・渋谷・池袋・品川みたいにさ、多くの場所で毎日100万人の人が乗ったり降りたりするような駅がさ。

それもさ、身体の具合が悪かろうがさ、二日酔いだろうがさ、頑張って仕事に出てくるサラリーマンがさ、毎日ギューギュー詰めで乗ってきてさ。傷病者を毎日たくさん運んでるんようなものだよ。

それはやっぱり日本が勤勉だし、ストレスフルだということだと思うよ。
菊地 ・・・確かに(哀)。
シリーズ 「いのちをつなぐ ひとをつなぐ こころをつなぐ」 の第八回目は、帝京大学の坂本哲也先生にご登場いただきました。