AEDを使う心肺蘇生法 トップ > いのちをつなぐ 目次 > 第一回 平盛勝彦先生 > その9 (最終回)バイスタンダーCPRが大切。
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平盛 |
話を戻そう。 実際にキャッチフレーズ通りに、一緒に温泉に入っていて、心臓発作起こした人を助けたんだよね。
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菊地 |
えっ? |
平盛 |
ところが、市民じゃなくて医者だったんだよ。岩手医大第二内科の医局員だ。 |
菊地 |
どこの温泉ですか? |
平盛 |
この近くだ。どこだったか忘れたな。 ・・・確か、網張温泉だ。 たまたまね、そいつが温泉に入りに行った時に・・・家族と行ったらしいんだけどね・・・温泉で倒れた人がいて、蘇生法やって助けたんだよ。これは、医者じゃなかったらニュースなんだけどなーと思って・・・。医者だからねえ、当たり前じゃないか。それも心臓を専門にやっている医者だから。 |
菊地 |
それは結構前のことですか。 |
平盛 |
ずっと前だなー・・・10年以上前かな。 うちの医局員が大阪の地下鉄の駅でひっくりかえったっていう話は、聞いてるか? |
菊地 |
はい。これも結構前ですよね。10年以上前ですよね。 |
平盛 |
みんな遠巻きするだけで、何もしてなかったって。 先に歩いていた仲間が、そいつがいないのに気づいて。もどってみたら、人だかりの中に倒れていたって。 |
菊地 |
そうみたいですね。 |
平盛 |
「大阪の人は蘇生法の講習を受けている人はほとんどいないんだなあ」 って、その仲間が言ってた。 |
菊地 |
先ほどの話じゃないですけど、多分、受けていてもやる人が・・・ |
平盛 |
出ないのかもしれないねえ。 |
菊地 |
先日聞いたところ、少し前のデータだったかもしれませんが、大阪では、バイスタンダーCPRは10%だったか、20%は行ってなかったような気がするんですよね。ですが、大阪はウツタイン登録がキチッとしているんですよね。 |
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平盛 |
そうだね。野々木君、頑張っているよね。 |
菊地 |
はい。 大阪医師会を巻き込んで、「大阪ウツタインプロジェクト」 を始めています。おそらくウツタイン登録をきちんと始めた大都市は、日本では大阪が初めてではないでしょうか。 同時に、「J-PULSE(ジェイ・パルス)」 という研究班を率いて院外心停止の救命率を改善させようとしています。心臓マッサージとAEDの重要性を地域住民へ広めるために、「あなたの勇気がいのちを救う」 というキャンペーンを行っています。 東京もSOS-KANTOからデータをキチンと出していますし・・・。様々な方面で蘇生法の普及とそのデータが芽吹いていると思います。 少々脱線したりしましたが、蘇生法の県民運動が始まる頃のお話や興味深いお話が聞けてうれしかったです。また、よろしくお願いします。 |
平盛 |
まあ、こんな話なら、いつでもいいぞ。
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菊地 |
来月あたりに、また…。今度はお酒を飲みながら。 |
平盛 |
ははは(笑)。
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2007年6月 |
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シリーズ 「いのちをつなぐ ひとをつなぐ こころをつなぐ」 の記念すべき第一回目は、モリーオ株式会社代表の平盛勝彦先生にご登場いただきました。
先生は菊地が医師1年生の時からのお師匠さんです。
※ バイスタンダー
救急現場に居合わせた人(発見者、同伴者等)のことで、適切な処置が出来る人員が到着するまでの間に、救命のための心肺蘇生法等の応急手当を適切に行うことで、救命率を格段に伸ばせる人員のことである。バイスタンダーは、重大または故意の過失がなければ、処置による結果の責任を法的に問われることはない。
※ CPR(心肺蘇生法)
Cardio Pulmonary Resuscitation
呼吸が止まり、心臓も動いていないと見られる人の救命へのチャンスを維持するために行う呼吸及び循環の補助方法。