AEDを使う心肺蘇生法 トップ
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第一回 平盛勝彦先生
> その5 日本の病院の医療職者数は絶対的に少ない。
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その1
温泉なら岩手県へ行こう。いつどこで倒れても誰かが助けてくれるから。
その2
心肺蘇生の方法を県内で統一させたのって、スゴイですね。
その3
AEDも岩手県では先駆けていましたね。
その4
ドクターコールに応じる医者は34%だけ。
その5
日本の病院の医療職者数は絶対的に少ない。
その6
病気の予防や早期発見は、医療行為としては出来ないシステムになっている。
その7
検診項目で有効なのは、6項目だけ。
その8
医療費そのものが足りないんだよ。
その9 (最終回)
バイスタンダーCPRが大切。
平盛
昔、アムステルダムで学会があった時に、アムステルダムの大学附属病院に行ったんだよ。僕が最初に驚いたのが、そのときだ。
病床数は1,000床ぐらいで、岩手医大と同じぐらいなんだよ。ところが、そこの職員が30,000人以上なんだよ。
菊地
そうなんですよね。
日本の病院での医療雇用者数は少なすぎます。
平盛
岩手医大では、2,000人だよ。学生相手の職員も入れて、2,000人だよ。この違いは何なんだと思ってね。
向こうのCCUの医者がね、病院を案内してくれながらね、 「いや、これでも足りない」 って。
菊地
はい。
平盛
「日本の大学病院に比べたら凄く多い」 って言ったら、 「いや、足りないんだ」 って。
「『足りないからスタッフ増やしてくれ』っていくら言っても、今の理事会は増やしてくれない」 って、怒ってるんだ。
菊地
ええ。
そうなんですね。
平盛
そうなんだよ。
それは、アメリカもヨーロッパもね、そうなんだ。
日本だけだよ、こんな酷いのは。
死ぬ思いで医者が働いている。それも安月給で。
菊地
ええ。
雑用も多いし、ほんと大変ですよ。
平盛
それをまた、もっと酷い目に合わせようとしているから、今、医者が立ち去り型サボタージュをやるんだな。
菊地
ええ。これでは、確かに、突然に立ち去るしか、もうないんですよね。
平盛
今は地域が悲鳴をあげ始めている。
菊地
そうですね。
平盛
で、行政と政治の問題になるわけだ。
中央の行政・・・政府の問題になるわけだ。
菊地
今、そうなってますね。
平盛
ところが、政府とか行政から出てくる対策なんて、ほんとにバカモンだな。
現場を知らない。
菊地
これ、オフレコじゃなくていいですか? 書いて良いんですね。
平盛
これ、書いていいぞ。
菊地
これ、書きますから。はははっ(笑)。
平盛
うん。どんなに現場を知らないかね。
僕は、
日経メディカル
とか、
m3ドットコム
とかな、去年の暮れ辺りから見始めたんだよ。バカタレがバカばっかり言っているのもあるけどな。
だけど、若い医者の連中は的を射た話をしとるぞ。
菊地
ええ。
そうだと思います。
平盛
そういうの、書いてやるといいな。
どうにもならんぞ。なんていったかな・・・、引退している医者とかなんとかを登録して、僻地に、医療過疎地域に赴任させるようにするんだってよ。
僕だよ、僕みたいのを赴任させるなんて…。何を言っとるか。
菊地
でも、ここ (岩手) も医療過疎地域ですから、もう現地に赴任しているってことでいいんじゃないですか。(笑)
平盛
それから、研修医を僻地に・・・とかな。
研修医を僻地にやってどうすんだよ。勉強にはならんし、そこの住民は往生するよな、殺されてしまうかもな。
菊地
ええ(苦笑)。
平盛
蘇生法とかAEDとかの話から脱線してしまった。
こっちの医療崩壊の話のほうが面白いかもしれんな。
菊地
ええ(苦笑)。
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シリーズ 「いのちをつなぐ ひとをつなぐ こころをつなぐ」 の記念すべき第一回目は、モリーオ株式会社代表の平盛勝彦先生にご登場いただきました。
先生は菊地が医師1年生の時からのお師匠さんです。
ホッとできる良い温泉、ご存知ありませんか?
皆さんは、突然、具合が悪くなったことはありませんか?