AEDを使う心肺蘇生法(CPR)ホームページ
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やっぱり若い子たちには絶対CPRやってほしいよね。
白戸

でもその前に、実際学校の授業で心肺蘇生法をこれだけ頑張っているんだけど、AEDはね、久慈市内の学校には、ようやくさっきの10校だけに置けることになった。

小中でたった10校だけ。宮古とか釜石とか大船渡は全校に設置されているから、まずそれを到達させなきゃいけないのかなーと。

菊地

あ、でもほら、ガイドライン2005では、「すぐそばにいる人がBLSやろう、心臓マッサージしよう」っていう流れだからさ。

やっぱり今はバイスタンダーCPRできる人を養成していることのほうがいいんじゃないの?

今の流れ的にはもう絶対に。

白戸

そうだよね。

菊地

うん。AEDがあれば、確かにそれに越した事はないけど、現状でも、救急隊員がすぐ駆けつけてくれて6分なり9分なりで除細動できてるわけだからさ。

その間、胸骨圧迫して維持しているほうがやっぱり、大切なんだよ。

AEDを学校に設置していたって、誰も使えないんじゃ意味ないよ。

白戸

うんうん。確かに。

菊地

シアトルでもその反省だったじゃない。シアトルでは、バイスタンダーが50%以上いるんだけども、結局、AEDが普及しだしたら、機械に頼ることになってキチンとやらなくなった、っていう。却って心臓マッサージがダメになったっていう。

白戸

あぁ。かえってダメだったんだ・・・。

菊地

うん。いいと思う。いい方向に進んでるんじゃないかな。

白戸

子供は、高校生も含めて、大人と違って心臓病は少ないし、もちろん心筋梗塞は無いわけだし・・・。

心臓が原因で心停止になるのは少ないってわかっているからね。そのうえ、最近話題の「心臓震盪」以外で子供に生じるVFって何%くらいあるのかな。

かなり、かなり、少ないよね。やっぱりCPRすることのほうが、助かる率は高そうだよね。

ま、そう考えれば、確かにまず心肺蘇生法か…。

菊地

お金があればAED入れたほうがいいけども。無理してでも設置するっていう感じは以前に比べれば低下しているかも。

且つそれに力をかけるよりは、「心肺蘇生法の教育をする」っていうほうが、当然正しいんじゃないかな。

白戸

そうだよね。じゃ、まぁ、一番はこの活動をもっと続けていくことだね。まず5年間で6,000人だね。

菊地

うん。そうだね。そうするとすごくいい。

白戸

それにはやっぱり、どうやって維持していくか。これからその、小中はいいんだけど、義務教育を卒業したあとの高校になってからっていうのが、これからちょっと課題かなって思ってます。

菊地

うん、そうか。ちっちゃい頃1回やってるとね、何か違うよと思うよ。自分のこと振り返ってみても、ちっちゃい頃やったことって、「あ〜、そういえばやったなぁ」って。「やっぱり大切だったんだなぁ」とかって思うことあるからね。

白戸

この活動にすごい火をつけた症例があったんだ。久慈のゲームセンターで68歳の男性だったかな、その男性が孫と一緒にゲームセンターに行って、突然倒れたの。

奥さんも一緒に居たんだけど、慌てて何もできなくて、ゲームセンターだから店員さんとか中学生、高校生も、あと成人の何名か、若い人たちが居たんだけれど、救命士さんが到着するまで何もできていなかった。

倒れた場所が消防署とはもう目と鼻の先。その患者さんはVFだったんだけど、6分ほどで除細動できたから、心臓も含めて頭から下は全部回復したんだよね。

でも残念ながら頭はダメだった…。結局、脳は回復しないで植物状態になって8ヶ月後に亡くなったんだよね・・・。

誰かが胸を押してくれていれば、脳蘇生できたかなって悔やんでいるんだよね。だから、今、自分たちが指導してて「やっぱり若い子たちには絶対CPRやってほしいよね」って思いを強くすることになった1つではあるよね。

菊地

そうだね…。教育、大切だね、本当に。

白戸

そうなんだよね…。うちの地域は、そんな感じで進んでいます。

菊地

すごいなぁ。いいなぁ、うらやましいなぁ。すごく進んでるよ(羨)。

白戸

みんなと楽しくやってるだけです。ま、でも、楽しいですし、うれしいですよね。助かる人が出てくれば(嬉)。

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シリーズ 第七回目は、しろと内科循環器科クリニック院長の白戸隆洋先生にご登場いただきました。