AEDを使う心肺蘇生法 トップ > いのちをつなぐ 目次 > 第七回 白戸隆洋先生 > その3 小学校5年生から、小6、中1、中2、中3、高1、高2、高3の8学年に毎年、心肺蘇生法を・・・
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菊地 |
実際には、誰がどういう風にして始めたの? 実際に教えたりしてたのは誰?
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白戸 |
最初はモデル校を作って、久慈高校と、それから大川目中学校と、あとは種市の宿戸小学校…。
モデル校っていうのは、実際に心肺蘇生法の講習会を始めるときに「初めにやってみませんか?」ってこっちから働きかけて、そこの校長先生が「OKですよ」っていう「最初にやりたい」って言ってくれた学校のことで・・・。
それで、最初にモデル校に先生方を集めて、その先生方に教えて、先生方に覚えてもらって、そこのモデル校で先生方に授業をやってもらう。それを、県のいろんな人たちが見に来てくれて、こういう形でいいのかどうかっていうことで。そこから広まっていった。
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菊地 |
ふ〜ん。じゃ、最初、そのモデル校に集まってもらったんだ。そういうとこが大変だよね、最初の導入がね。最初がうまくいけばたぶんレールに乗ると思うんだけど。
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白戸 |
ちょっとは集まってもらった。あとは、そこでもう1つ久慈独自のやり方っていうのがあって・・・。
学校の先生が心肺蘇生法の指導者になるには、やっぱり、講習を丸24時間受けなきゃいけないんだよね。消防のほうで決まっている規定があって・・・。何て言ったっけな、名前が・・・、一般なんとか普及員。
でも、その講習を丸24時間受けるのは難しいっていうことで・・・。
学校の先生方っていうのは、教えるっていうことに関してもともとプロであるし、事前に教科書をしっかりと学習してもらうっていうことで、ちゃんと時間の中で覚えていただくことと、最後に試験をするっていうことで、24時間を、6時間にしちゃったんです。
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菊地 |
うん、いいんじゃない。あれは、消防の人たちが認定した教える為の普及員であって、別にそれの枠に囚われなければ、県でも市でも認定していいんじゃない。
全然いいんじゃない。
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白戸 |
うん。だから市で認定した。「それでOKですよ」っていうことで交付して・・・。
学校の先生に指導者になってもらうと、授業でやってもらえる。やっぱり先生方にも個人差はあるけれども、すごく一生懸命やってくれるし・・・。
毎年やっているってことで・・・今年も1回に80人から100人くらいの先生を呼んで・・・、また今年もやるのよ。実技もやるし、教え方も。
実技のポイントを教えて、教えるときのポイントを教えて。そうやって授業の中でやるっていうことで、5年間でだいたい6,000人くらいの子供たちに広められるだろうっていう計画です。
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菊地 |
久慈市にはその対象になる学校はどのくらいあるの? または子供たちは何人くらいいるの?
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白戸 |
えーと、久慈市は、全部で、小学校が40校、中学校21校、高校5で、計66校です。
そして、えーと、8学年に…小学校5年生から、小6、中1、中2、中3、高1、高2、高3で…8学年だよね。
8学年に心肺蘇生法を毎年教えて、それで5年間教えたとして、小学校5年だった子は高校3年までで全部で8回受けることになるけれども、それを1人として、5年間で実人数として全部で6,900人になるということ。
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菊地 |
5年間で6,900人。1年間にすると・・・、あっ、えっ?ちょっと待って。
小学校5年生にも教えるし、小学校6年生でも教えるんでしょ?中学校1年生でも教えるんでしょ?中学校2年生でも中学校3年生でも教えるんでしょ?
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白戸 |
うん、教える教える、全部全部。ヨーイドンで全部。それが1年分で、次々卒業していって、また増えてくるよね。17年度はこの事業の初めての年だったので、モデル校の小中高3校のみだったので計318名でした。
18年度は66校すべてで行いました。小学校5,6年はすべての生徒に教える事ができて1,438名。中学校1〜3年はほぼ全員で2,029名。高校は全生徒の約半分で2,029名。合計すると、4,472名でした。
高校では18年度から、残念ながら、約半分の生徒にしか指導できていませんでした。この2年間で計4,790名です。
そして毎年新たな小学5年生が約700名×3年=2,100名を加えると、およそ6,900人になり、久慈医療圏の人口の約1割 ということになるんだよね。
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菊地 |
なるほどなるほど。そうか。でも5年間は全員やったんだ?
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白戸 |
17、18、19、20だから、あと1年。今年度分はこれから子供たちに教えるんで、3年間は全部やりました。
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菊地 |
スゴイね!
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シリーズ 第七回目は、しろと内科循環器科クリニック院長の白戸隆洋先生にご登場いただきました。