アリゾナ大学は1885年に設置されたアリゾナ州最古の州立大学で、約37000人の学生が18の学部(college)および12の専門学部(school)で学んでいます。スポーツが盛んで、同大学のスポーツチームは “Wildcat” という愛称で有名です。
特に、フットボールの試合がある週末には、キャンパス内がチームカラーの赤いTシャツを着た熱狂的なファンで溢れています。
大学の敷地は広大で、徒歩での移動は困難です。学生は主に CatTran と呼ばれる無料の構内バスでキャンパス内を移動しており、我々もこれを利用しました。アメリカで特に治安が悪いというわけではないですが、大学から自宅まで乗合バスで送迎してくれるサービスもあるようでした。また、英語圏外からの留学生も非常に多く在学しているため、Center for English as a second language (CESL) というセンターがあり、英語のレッスンを受けることができます。私たちも夜間のコースを受講したのですが、中国人、アルゼンチン人、メキシコ人、ペルー人など様々な国の人達と出合い、お互いのお国事情を語り合えたのが非常にExcitingでした。アリゾナ大学には日本からの留学生は多くありませんが、この CESL 内には数人の日本人が通っており、英語だけでなく日本語を話すのにもいい機会でした。
今回の留学先であるアリゾナ大学サーバーハートセンターは、アリゾナ大学の附属病院である University Medical Center に隣接する循環器領域の研究施設です。循環器領域全般にわたり研究が盛んに行われていますが、中でも蘇生分野の研究は全米でも屈指の施設であり、数多くの報告が当センターからなされています。最近では、mouth-to-mouth の人工呼吸を行わない胸骨圧迫のみの CPR (continuous chest compression CPR, hands only CPR) の有効性を動物実験で立証し、AHA や ILCOR (International Liaison Committee on Resuscitation) のガイドライン改定に大きな影響を与えていることでも有名です。