『 院外心停止者の救命率向上に対する自動体外式除細動器を用いた心肺蘇生法の普及とエビデンス確立のためのウツタイン様式を用いた大規模臨床研究 』 を行う平成16年から18年度の厚生労働科学研究班として設立されました。
Japanese Population-based Utstein-style study with basic and advanced Life Support Education の頭文字をとって研究班の名称としています。この3年間は J-PULSE-Ⅰ といえます。
その後、発展的な組織として平成19年度からの3年間の J-PULSE-Ⅱ、また更に平成22年からの J-PULSE-Ⅲ として継続した研究チームで内外に発信を行っています。
J-PULSE-Ⅰ
- 病院の外で起こっている心臓突然死の実態調査を行い、病院外救急医療を客観的に評価することができるシステムを構築すること。
- 心肺蘇生とAEDの普及とその効果を客観的に評価し、病院外で突然心停止となった方の救命率を向上させること。
- AED普及とその効果に関する研究:ウツタイン様式を用いた解析(J-PULSE-I)
- 難治性心室細動に対する抗不整脈薬の効果に関する研究(J-PULSE-II)
- 循環器救急医療におけるモバイルテレメディシンの普及とその効果に関する研究(J-PULSE-III)
- 心肺蘇生法普及における教育方法に関する研究(J-PULSE-IV)
- 大血管疾患の疫学と救急システム構築に関する研究(J-PULSE-V)
- 国際基準にのっとった病院外心停止例の登録・データ解析システムの構築
- 病院外心停止症例(約30,000例)に関する基礎データの解析
- 胸骨圧迫心臓マッサージのみの心肺蘇生法の効果の検証
- 市民の自動体外式除細動器(AED)・救命の連鎖に関する認知を高めるためのキャンペーンの効果の検証
- 病院内心停止登録方法の確立とIT化
- 市民の蘇生参加の障害の検証
- 胸骨圧迫心臓マッサージのみに単純化した心肺蘇生法教育の開発と検証
J-PULSE-Ⅱは、心停止の発症原因疾患である急性心筋梗塞症と脳卒中への対策を検討し、心停止の救命率をあげるために計画されました。
J-PULSE-II
J-PULSE-Ⅲ 平成22年度から開始
急性心筋梗塞に対する病院前救護や遠隔医療等を含めた超急性期診療体制の構築に関する研究
急性心筋梗塞症の発症から治療までの時間の遅れを解消し救命率を上げるため、それぞれのステップでの対策について検討し、全国における均てん化を目指した研究チームです。
これから成果を発信する予定です。