BLSでもACLSでも胸骨圧迫心臓マッサージが重要


2008年6月19日@栃木県立がんセンター

グランド・カンファレンス 「特別講演」


獨協医科大学  心血管・肺内科 講師   菊地 研


心停止では、「質の高いCPR」と「早期除細動」が最優先されます。

ACLSであっても薬剤投与はそれ以下に準じます。心停止中に投与される薬剤は、生存退院や神経機能の改善に寄与していないのです。

高度な気道確保も、バッグマスク換気が無効でない限り、重要性は下になっています。そのため、ACLSでもBLSが重要とされ、「質の高いCPR」が求められます。

とりわけ胸骨圧迫心臓マッサージが重要となります。アメリカ心臓協会(AHA)で改訂されたガイドライン2005では、効果的な胸骨圧迫心臓マッサージとして、

  1. 「push hard, push fast (強く、かつ速く圧迫する)」
    (速さは100回/分)
  2. それぞれの圧迫の後、胸郭を完全に戻す (recoil)
  3. 胸骨圧迫の中断を最小限にする (中断は10秒未満)
  4. 過換気を避ける

が強調されています。

当ページは菊地先生の許可を得て掲載しています。

 

AEDを使う心肺蘇生法 トップページに戻る